子どもの教育費、どう準備する?我が家の実践例から学ぶ効率的な資産形成

FIREへの道
この記事は約13分で読めます。

「子どもたちには、できるだけ良い教育を受けさせたい。」

これは、親なら誰しもが抱く願いではないでしょうか。私たちも同じです。でも、教育費の増加を目の当たりにすると、その願いをどう叶えればいいのか悩むことが多々あります。

さらに、もしFIRE(経済的自立と早期リタイア)を目指しているなら、教育費の準備と資産形成を両立させる必要があります。でも、どちらも大事にしたいと思うほど、バランスの取り方に迷いますよね。


私たち家族が直面した現実

我が家も、こんな悩みを抱えてきました。

KEM
KEM

子どもたちに質の高い教育を受けさせたい。

家族ともっと自由な時間を持ちたい。

ママ
ママ

でも、その両方を叶えるにはどうすればいいのか…。

特に、教育費が増える中学や高校のタイミングでは、「今の生活を犠牲にしなければいけないのか?」と不安になることもありました。

同じ悩みを共有

この記事では、私たちが試行錯誤してたどり着いた、教育費を計画的に準備しつつ、家計に無理のない資産形成を進める方法をご紹介します。

  • 教育費に頭を悩ませている方へ
  • 資産形成を諦めたくない方へ
  • 自分の家庭に合ったやり方を探している方へ

「このやり方なら、自分にもできるかもしれない。」
そう感じてもらえるように、リアルな数字と実践例を丁寧にお伝えします。


ゆっくりと、一緒に考えませんか?

この記事は、教育費やFIREに悩む方々が、「自分たちのペースで進められる」方法を考えるきっかけになればと思っています。

次のセクションでは、実際に私たちが計画してきた教育費の詳細と、そのために実践した方法を具体的にお伝えします。

KEM
KEM

どんな小さな一歩でも、一緒に未来を変えていきましょう!

教育費の全貌を知ることが、未来を守る第一歩

教育費って、どれくらいかかるのだろう?

子どもたちが進学するにつれて、家計を支える親にとって教育費は避けて通れないテーマです。

特に、中学校、高校、大学と進むたびに、その額は想像以上に大きく膨らんでいきます。

でも、教育費の負担に備えるには、まずその「全貌」を知ることが大切です。

ここでは、我が家のリアルな教育費を中学、高校、大学の3段階に分けて、詳細な数字と共に解説します。

1. 中学校の教育費

長女(私立中学校)

長女は私立中学校に通いました。この段階では、入学金や授業料に加えて、施設設備費や学年費など多くの費用が発生しました。

  • 入学金  :28万円
  • 授業料  :年間約55万円 × 3年 = 165万円
  • 施設設備費:年間約26万円 × 3年 = 78万円
  • 学年費  :年間約17万円 × 3年 = 51万円

合計: 28万円 + 165万円 + 78万円 + 51万円 = 322万円


次女(公立中学校)

次女は公立中学校に通いました。授業料は無料ですが、教材費や部活動費が必要でした。また、塾に通わせることで追加の費用が発生しました。

  • 授業料:無料
  • 教材費・部活動費:年間約10万円 × 3年 = 30万円
  • 塾 代   :月3万円 × 12ヶ月 × 3年 = 108万円

合計: 30万円 + 108万円 = 138万円


2. 高校の教育費

長女(私立高校)

長女は私立高校に進学しました。この段階では、3年間の授業料や設備費に加え、予備校費用が家計の負担を増やしました。

  • 入学金  28万円
  • 授業料  :年間約50万円 × 3年 = 150万円
  • 施設設備費:年間約26万円 × 3年 = 78万円
  • 学年費  :年間約11万円 × 3年 = 33万円
  • 予備校費 :年間約60万円 × 2年 = 120万円

合計: 28万円 + 150万円 + 78万円 + 33万円 + 120万円 = 409万円


次女(公立高校)

次女は公立高校に進学予定、授業料は無料ですが、塾に通う予定です。

  • 授業料:無料
  • 教材費・部活動費:年間約10万円 × 3年 = 30万円
  • 塾 代   :月3万円 × 12ヶ月 × 3年 = 108万円

合計: 30万円 + 108万円 = 138万円


3. 大学の教育費

長女(国立大学、地方で一人暮らし)

長女は国立大学に進学し、地方で一人暮らしする予定です。生活費が大きな割合を占めます。

  • 入学金28万円
  • 授業料      :年間約54万円 × 4年 = 216万円
  • 教材費・その他経費:年間約10万円 × 4年 = 40万円
  • 生活費      :年間約180万円 × 4年 = 720万円

合計: 28万円 + 216万円 + 40万円 + 720万円 = 1004万円


次女(国立大学、地方で一人暮らし)

次女も長女と同様に、国立大学進学と地方での一人暮らしを予定しています。同額の費用を想定しています。

  • 入学金:28万円
  • 授業料                  :年間約54万円 × 4年 = 216万円
  • 教材費・その他経費:年間約10万円 × 4年 = 40万円
  • 生活費                :年間約180万円 × 4年 = 720万円

合計: 28万円 + 216万円 + 40万円 + 720万円 = 1004万円


教育費の総額

長女の合計

  • 中学校:322万円
  • 高校:409万円
  • 大学:1004万円
  • 合計1735万円

次女の合計

  • 中学校:138万円
  • 高校:138万円
  • 大学:1004万円
  • 合計1280万円

家族全体の教育費

1735万円(長女) + 1280万円(次女) = 3015万円

※教育費の見積もりについて:「日本の教育費の平均についてはこちらをご覧ください。」

子どもの教育資金はどう準備する?学資保険から新NISAまでの進化

子どもの教育資金、特に大学進学に備えるには、早期の計画と適切な手法の活用が重要です。我が家では、学資保険からスタートし、積立投資やNISAを活用しながら、効率的に資金を形成してきました。その具体的な流れを以下で紹介します。


1. 学資保険で教育資金の基盤を構築

子どもたちが生まれたとき、最初に始めたのが学資保険でした。安定的に教育資金を準備できるという安心感から、毎月1万円ずつ積み立て、18年後に240万円を受け取れる契約を選択しました。

  • 毎月の保険料:1万円
  • 期間:18年間
  • 総支払額:216万円
  • 受取額:240万円
  • 実質利回り:0.59%

当時は学資保険が主流で、教育資金の準備といえば「保険に加入する」一択と思い込んでいました。しかし正直に言うと、この頃にオールカントリー(オルカン)やS&P500のような優れた投資信託の存在を知っていれば、迷わず積立投資を選んでいたと思います。

学資保険は強制的に貯蓄できる安心感がある一方、利回りは低く、投資信託のように資産を増やす効果は期待できません。

KEM
KEM

今振り返ると、当時の自分に「インデックス投資で積み立てを始めなさい!」と伝えたい気持ちでいっぱいです💦


この経験から、後に積立投資やNISAを活用する選択へと進化したわけですが、学資保険を利用していたこともまた、安定的な資金形成の一つのステップだったと考えています。

2. 積立貯金で教育費を積み立てる

学資保険だけでは教育費全額を賄えないと考え、小学校入学を機に教育費について真剣に勉強を始めました。その結果、学資保険だけでは十分ではないことを実感し、新たに積立貯金を開始しました。


児童手当を活用した積立貯金

学資保険に加え、毎月の児童手当を活用して月2万円を積立貯金に充てました。当時は「リスクを取らずに安全に貯める」ことが重要だと考え、貯金を選択しました。

  • 開始時期:2010年
  • 積立額:月2万円(児童手当を含む)
  • 総貯金額:18年間で約432万円

しかし、今振り返ってみると、当時は「投資」という選択肢が頭になく、貯金を選んだことを少し後悔しています。仮に同じ額をインデックスファンド(オールカントリー)に積み立てていれば、利回り5.8%の場合、18年後の資産額は約750万円になっていた計算です。貯金ではなく投資を考えるべきだったと感じています。


貯金と投資の比較

当時の選択を振り返り、貯金と投資の違いをまとめてみました:

  • 積立貯金:安定性はあるが、利息がほとんどつかず資産増加は限定的
  • 積立投資:リスクはあるものの、長期的には大きなリターンを得られる可能性が高い

具体的には、月2万円を18年間積み立てた場合の結果は以下の通りです:

  • 貯金:432万円(元本)
  • 投資(利回り5.8%):約750万円

今後の教訓

当時の選択は「リスクを避ける」ことを重視した結果でしたが、今では長期的な資産形成においてリスクを適切に取ることの重要性を学びました。教育資金を効率よく増やすためには、貯金だけでなく、投資を組み合わせることが必要だと感じています。

3. 2018年からジュニアNISAで積立

2018年にジュニアNISAがスタートし、非課税枠の大きさを活用して教育資金を効率的に準備するために取り組みました。年間60万円を限度に積み立て、運用益も含めて資産を増やしてきました。


ジュニアNISAでの積立概要

  • 期間:2018年~2023年
  • 投資額:年間60万円(6年間で合計360万円)
  • 運用商品:オールカントリーインデックスファンド(オルカン)

ジュニアNISAは非課税で運用益を得られるため、大学進学資金の準備に最適でした。


運用実績

6年間の投資期間を通じ、利回り5.9%(現在の実績)を得ることができ、以下の結果となりました:

  • 元本:360万円
  • 運用益を含む現在の資産額:約417万円

元本に対して約57万円の運用益が発生しており、非課税で運用するジュニアNISAの効果を実感しています。


ジュニアNISAのメリット

  1. 非課税の恩恵
    運用益や配当金がすべて非課税になるため、効率よく資産を増やすことができました。
  2. 大学資金にピッタリの運用期間
    制度終了までの6年間は、大学進学時の資金準備にちょうど良いタイミングでした。
  3. 安定した運用成績
    利回り5.9%で運用できたことで、学資保険や積立貯金よりも効率的に教育資金を準備することができました。

教育費準備の進化

ジュニアNISAを取り入れることで、他の手段に比べて短期間で資産を増やすことができました。この結果、大学進学費用に対する不安が大幅に軽減され、資金計画にも余裕が生まれました。

教育費準備の合計額:家族の未来を守るための計画的な一歩

子どもたち2人の教育費を計画的に準備するため、我が家では以下の3つの方法を活用して資金を形成してきました。それぞれの方法を2人分の金額に換算し、合計額を以下にまとめます。


1. 学資保険で基盤を構築

  • 総支払額(1名分):216万円
  • 受取額(1名分):240万円
  • 準備資金(2名分)480万円

子どもたちが生まれたとき、最初に始めたのが学資保険でした。強制的に貯蓄を進められる安心感があり、安定的な教育資金の第一歩として活用しました。ただし、利回りが低いため、資産を大きく増やす効果は期待できませんでした。それでも、確実な基盤づくりに役立ちました。


2. 積立貯金で資金を拡充

  • 月額積立金(1名分):2万円(児童手当を活用)
  • 期間:18年間
  • 総貯金額(1名分):432万円
  • 準備資金(2名分)864万円

小学校入学を機に、学資保険だけでは教育費を全額まかなえないと感じ、児童手当を活用して積立貯金を開始しました。当時は「リスクを避け、安全に貯める」ことを重視していましたが、投資を選んでいればさらに効率的に資産を増やせたかもしれないと、今では振り返っています。


3. ジュニアNISAで資産形成を加速

  • 年間投資額(1名分):60万円
  • 期間:6年間(2018年~2023年)
  • 元本(1名分):360万円
  • 運用益を含む資産額(1名分):417万円
  • 準備資金(2名分)834万円

2018年のジュニアNISA開始を機に、非課税枠を最大限活用して教育資金準備を加速しました。6年間で360万円の元本を投資し、利回り5.9%の実績を得て417万円に成長。大学進学資金として最適な資金形成手段となりました。


準備した教育資金の総合計

方法 準備資金(2名分)
学資保険 480万円
積立貯金 864万円
ジュニアNISA 834万円
総額 2,178万円

教育費総額との比較

  • 長女の教育費:1,735万円
  • 次女の教育費:1,280万円
  • 家族全体の教育費3,015万円

不足額の計算

  • 教育費総額:3,015万円
  • 準備済み資金:2,178万円
  • 不足額837万円

不足額への対応策

不足分を補填するため、我が家では以下の対策を実践しています:

  1. 新NISAの活用
    • 私と妻がそれぞれ月10万円ずつ、合計月20万円をオールカントリーやS&P500に投資し、非課税の恩恵を活用。
  2. 副業収入の活用
    • 年間50〜100万円を目標に副業収入を教育費や将来の資産形成に回しています。
  3. 固定費の見直し
    • 無駄な支出を削減し、投資や教育費に充てる余剰資金を確保。

まとめ:教育費準備の本質を見つめ直して

教育費を計画的に準備することは、家計への負担を軽減し、子どもたちに質の高い教育を提供するための重要なステップです。しかし、正直に言えば、私たち自身の経験から感じたことは、「もっと早くインデックス投資を始めていれば良かった」という後悔です。

学資保険や積立貯金は、確かに安定感があり、安心感を得るための選択肢として優れていました。ただ、それでは資産を大きく増やすことは難しいと実感しました。教育資金を効率的に準備するためには、リスクを理解し、早い段階でインデックス投資のような長期運用を選択することが鍵です。


運用結果が教えてくれたこと

この記事で紹介した方法を振り返ると、以下のような結論に至ります:

  • 学資保険は安定性が高いものの、利回りが低いため、資産形成には向いていない。
  • 積立貯金もリスクはないが、インフレや金利の低さを考えると、教育資金の準備には限界がある。
  • 一方で、インデックス投資は非課税制度(NISAやジュニアNISA)を活用することで、リスクを抑えつつ高いリターンを期待できる選択肢となる。

実際、ジュニアNISAを活用した6年間の運用で元本360万円が417万円に増えた事例は、早期のインデックス投資の威力を象徴しています。


子どもの未来のために今できること

教育費準備における最大のポイントは、「いかに早く、効率的に資金を増やせるか」を考えることです。もしこの記事を読んでいる方が、まだ教育資金の準備を始めていないのであれば、次の一歩をぜひ検討してください:

  1. インデックス投資の活用
    長期的に見て、教育資金を効率よく増やせる手段としておすすめです。
  2. 非課税制度の活用
    NISAを最大限に利用、税制優遇を活用して資産を効率的に増やしましょう。
  3. 早期スタート
    資産形成は「時間」が最大の味方です。子どもが小さいうちに始めることで、長期的なリターンを最大化できます。

最後に:未来を変える選択を

教育資金は、子どもたちの未来を左右する大切な投資です。私たちの経験と学びを活かし、この記事が、より良い選択のきっかけとなれば幸いです。

「計画的な準備と賢い運用こそが、家族の未来を守り、可能性を広げる最良の手段です。」

関連リンク:無理なくサイドFIREを実現する5つのステップ:私の実践例を交えて自然に資産形成!

タイトルとURLをコピーしました